家賃交渉

新型コロナウイルスの影響で家賃の支払が困難になった場合に取り得る手段を解説します。


1. 家賃支払が困難な状況の発生

新型コロナウイルスの影響により事業活動が縮小したり、緊急事態宣言に伴う自治体からの休業要請により、入居するビル等の賃料の支払いが困難となることもあると思います。
その際には、支払猶予依頼、減額依頼、敷金や保証金からの控除依頼を検討される方も多いかと思います。

2. 国交省の要望に基づく交渉

2020年3月31日付で、国土交通省は、不動産関連団体を通じて、新型コロナウイルス感染症の影響により、賃料の支払いが困難な事情があるテナントに対しては、柔軟な措置の実施を検討するよう要請をした旨を公表しています。
まずは、このような政府からの要請を根拠として、賃貸人(大家)と交渉を行うことが第一歩です。

3. 賃料不払は債務不履行

しかし、賃貸人に柔軟な対応を求めやすい環境ではあるといっても、賃料未払いそれ自体が債務不履行であることは事実です。緊急事態宣言に基づく休業要請に応じる場合でも、これに変わりはありません。
債務不履行となれば、遅延損害金や違約金の発生、賃貸借契約の解除や建物の明渡しなどに発展する可能性があります。
なお、敷金や保証金が未払賃料に充当される場合がありますが、この充当はあくまでも、賃貸人の権利行使によって生じるものです。つまり、賃借人から未払賃料分を敷金等から引いてくれと請求することはできないので、敷金や保証金の存在をもって債務不履行状態にない、と主張することはできません。

4. 大家との合意書の作成を

こうしたことから、昨今の情勢や上記国交省の要望等を踏まえて賃貸人と上手にコミュニケーションし、賃貸人の納得を得て、後日万一の争いに備えてこれを合意書の形にしておくことがおすすめです。
当事務所では合意書のひな型を用意してありますので、ご希望の方はお問い合わせください。
 
なお、2020年4月現在、国会や政府において、家賃の支払猶予についての立法措置を検討中とも報じられています。かかる動向に進展があれば、当事務所からも随時情報発信していきたいと思います。

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