弊事務所では、ストック・オプション(SO)、リストリクテッド・ストック(RS)、パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)など、株式報酬制度の設計・発行に係るサポートを提供してまいりました。
これにより得られた知見を書籍化し発売中です。ご興味をお持ちいただけましたら、書影をクリックして詳細をご確認ください。
A:まずそもそもの要否を検討します。取り入れる場合には、どのようなベスティングにするか業態や権利行使条件の定め方を踏まえて検討し、クロ―バック条項やマルス条項の導入も検討します。
ベスティングとは、権利行使可能数を時の経過とともに段階的に引き上げる条項を指します。
ベスティングを付けていなければ付与対象者が権利行使条件を満たし、全てこれを行使してすぐに退職してしまうリスクがあります。業態や(ベスティング以外の)権利行使条件の定め方によっては、付与対象者には一定期間在籍していてもらうことを想定しているような場合もあると思います。こうした場合にはベスティングがないと真にインセンティブとしての効果を期待することができません。
一方、ベスティングには注意も必要です。権利行使条件の判定基準時とベスティング期間とに相当の間隔があるときには、ベスティング期間満了を待つためだけに在籍する者が現れるリスクです。あらゆるインセンティブに共通するリスクではありますがこれに対策するためにはクロ―バック条項やマルス条項を盛り込むことが考えられます。
このように、ベスティングをつけるべきかどうか、ベスティングをつけるとして最適な設計はどのようなものかは、業態、設計すべき権利行使条件、クロ―バック条項やマルス条項など全体の設計にかかわるところであり、ベスティングの定め方も様々なバリエーションがあります。ベスティング条項についてはよく吟味して設計することが重要といえます。