「お金のことが気になるから離婚に踏み切れない」
夫も妻も、自己名義の資産が多い配偶者も少ない配偶者も、そういった悩みをもつことは至極当然のことです。
資産・収入の問題に不安を感じることなく、叶えたい本当の自分や生活のあり方を求め、安心して新たな人生の一歩を踏み出していただく。そのために、「依頼者が弁護士であれば実現したいと思うすべてを実現する」ことを理念としています。
資産家、経営者、投資家、高額所得者などの「富裕層」とも呼ばれる世帯の離婚には、多くの資産と収入を巡って、一般の離婚事件と異なる複雑・特殊な高難度の論点が多数存在します。いわば特殊分野です。
当事務所は、富裕層向け法務サービスLegal Prime®を提供してきた経験から、同種の離婚事件を豊富に取り扱っており、必ずやお客様からご満足いただけるものと自負しております。
夫婦のどちらからのご依頼も承っております。
まずはお話しをお聞かせください。ご連絡お待ちしております。
富裕層世帯の離婚においては、清算的財産分与が最大の争点です。
資産の範囲、評価の方法、分与の方法等に複雑な論点が存在します。
婚姻期間の長短・婚前資産の連続性の有無などの特有財産性の論点、株式・不動産等の非金銭的な資産の評価方法、資産形成に対する夫婦それぞれの寄与・才覚の度合いなど、個別具体的な事情の考慮が必須です。富裕層世帯の離婚においては、夫婦で財産を半々に分け合う「2分の1ルール」も、単純に適用されることはありません。
請求する側・請求される側いずれの立場からも、過去の裁判例や学説の考え方を踏まえた分析が極めて重要です。
夫婦が別居後は、配偶者や子どもの生活維持のための婚姻費用分担義務を負います。一般の家庭では、裁判所が公開している標準算定方式に基づく算定表 に当てはめることで簡易迅速に算定可能です。 しかし、算定表で計算できるのは給与年収で2000万円までの世帯であり、富裕層世帯に使用することはできません。
株式やストックオプション、特有財産の果実(婚前財産の不動産賃料、株式配当等)などの特殊な収入認定の問題、標準算定方式の修正、同居時や別居後の生活状況の立証など、個別具体的な分析を経て初めて妥当な額が算定されるため、裁判例や学説の議論を踏まえた対応が必要です。
離婚成立後、子どもが経済的に自立するまでの間、支払義務が発生する養育費。婚姻費用と同様、裁判所が公開している算定表は富裕層世帯には対応していません。
前提となる親権、監護権、面会交流の問題をクリアにした上で、離婚後の双方の収支の状況、子どもの生育状況といった個別具体的な事情を元に算定する必要があります。
高額な教育費や医療費などの特別費用も大きな問題です。習い事、塾、家庭教師、私立校、医学部・歯学部・薬学部、海外留学など、高額な教育費が発生している場合、双方がどのような割合で負担するかという問題の解決にも、判例・学説の研究が必要です。
離婚後の金銭給付として問題となるのは、養育費にとどまりません。例えば、結婚後長らく専業主婦として家事に貢献しつつ、経済的には資産家の夫に頼っていた妻が、離婚してから急に収入を得て自立せよと求められても難しいでしょう。富裕層世帯にもこうした例は多いと思いますが、このような場合、夫は、夫婦の間に未成熟子がいなくとも、離婚後の一定期間、妻に一定の財産的給付を行う義務が定められることがあります。これが離婚後扶養(扶養的財産分与)の問題です。
離婚後扶養は、裁判例・学説上認められてきた概念であり、結婚後の生活状況、離婚後の収支、家族構成などの具体的な事情に照らし、離婚後扶養の有無や額を適切に主張する必要があります。
浮気(不貞行為)、暴力(DV)など、離婚の原因を作った一方の配偶者は慰謝料を支払う義務を負います。婚姻費用や親権の内容が影響を受ける場合も多くあります。
「有責配偶者」からの裁判上の離婚請求のハードルは高く、それでもなお離婚を求める場合には、離婚条件において大幅に譲歩を迫られる(逆側からみると安易に離婚に応じる必要性がない)ケースもあります。
いかなる有責行為があったのか、有責配偶者とまでいえるのか、それによって夫婦の権利義務関係はどうなるのかなど、事実関係と過去の裁判例を分析することは、特に富裕層夫婦において重要です。
資産や収入源がもっぱら秘密裏に管理されている場合、離婚に際して正当な条件を求められない可能性があります。資産管理会社を保有している場合や、非上場企業を経営している場合等には特に重要な問題となります。
自分自身は離婚を決意していなくとも、相手から切り出されることもあります。離婚の決意に関わらず、懸念が浮上した段階で、可能な限り調査を尽くし、正当な権利を守れるように備えます。
また、紛争後であっても、協議や調停における任意開示、弁護士会照会、裁判手続(調査嘱託、文書提出命令など)といった手段をもって、資産や収入を詳らかにさせることを念頭に行動します。
富裕層世帯の離婚には大きな経済的なインパクトが伴います。
こうした影響を予想可能な範囲にとどめるために、近く結婚を考えているカップルは、結婚に先立って「夫婦財産契約(婚前契約)」を締結すべきです。既に結婚後の夫婦であったとしても、「婚後契約」を締結することで、一定の効力を期待できます。
また、法律上の結婚をしていないパートナーシップ関係(事実婚・内縁関係)であっても、財産分与などの婚姻に準じた権利義務関係が生じうることから、「パートナーシップ契約」の締結は必須といえます。
裁判では、事実と証拠が重要です。世帯の資産・収入に係る事実と証拠を十分に準備しなければ正当な権利の実現は難しくなります。これは資産の多い富裕層世帯の離婚では特に顕著なことです。交渉開始前、紛争が顕在化する前でしかできない準備が多くあります。こうした準備を十分に行うためにサポートします。
話合いでの解決は、訴訟になった場合の見通しを正しく持ち、これを相手にも理解させ、一定の共通認識を持つことが出発点です。複雑な論点が多いため共通理解の形成は容易でない場合もありますが、代理人として、論理明快に事実と証拠を整理の上で交渉します。訴訟移行後の公開審理や紛争深化による様々な悪影響を避け、迅速かつ穏便に解決するためには、話合いでの解決はとても重要なことです。
訴訟移行後は、訴訟の途中で和解が成立する場合もあるのでその余地は考慮しつつも、判決での決着を見据えて主張すべきものは徹底的に主張していきます。
最先端の論点については、これを判断した裁判例や文献が存在しない場合があります。そうした場合にも、資産の特性や背景を正しく理解し、説得的な論理を組み立てることで正当な権利を実現し得るものです。既に代理人を選任されている場合でも、当該代理人を補助する趣旨でサポートしています。
※以下にご紹介する事例は、プライバシーの観点から、当事務所が実際に手がけた複数の事例を組み合わせた上で具体的な事案や金額等について適宜修正を加えたものであり、あくまでもイメージです。
夫(資産家)、妻(専業主婦)、お子さんの世帯で、妻側からご依頼いただきました。資産はほとんど全て夫名義であり、株式やストックオプションなどの金融資産が多く含まれていたため、こうした資産の所在の調査、財産・収入としての評価、夫婦双方の寄与度の問題など様々な困難があった事案でした。
事件受任後、まず調査結果を元に財産の範囲を確定させた上、これらを正当に評価すれば資産の評価額が数十億円に上り、婚姻期間の長さや専業主婦としての家事・育児への寄与からしても、分与割合は決して小さいものではないなどと交渉段階から明確に主張した結果、ご依頼者様にご満足いただける財産分与の額をもって決着しました。
夫(会社経営者)、妻(会社員)、お子さんの世帯で、夫側からご依頼いただきました。資産の多くは夫が経営している会社の株式で占められていましたが、夫が浮気をしており、妻が既に探偵を使い証拠を持っているという状況であり、このまま裁判離婚へと進むと、会社株式が財産分与の対象となり、事業存続への影響すら危ぶまれる事案でした。
事件受任後、まず会社創業の経緯や資産形成の過程を細かに聴取し、これを裏付ける証拠を揃えた上、資産の大半は婚前に形成されたものであるから財産分与の対象外であること、また、株式の評価額が妻側の主張ほどに及ばないなどと粘り強い交渉を行った結果、裁判手続に移行する前に、財産分与・慰謝料について大きな支障のない程度に収まる内容で離婚協議が成立しました。
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